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    2012年は,日本とモンゴルが外交関係を樹立してからちょうど40周年の節目の年とな ります。去る2月1日,エンフボルドモンゴル国副首相とともにモンゴル国外交・貿易省で共同記者会見を行い,「日・モンゴル外交関係樹立40周年」がス タートいたしました。

   我が国とモンゴルとの40年間の歩みをここで改めて振り返ってみますと、モンゴルの民主化以降の20年間の急速な進展ぶりを特筆しないわ けにはいきません。この20年間は、社会主義時代、お互いに強い関心を抱きながらも、社会体制の違いによって制限されていた両国民の交流が一気に花開いた 時期であったと言うことができます。この間、両国は1997年に「総合的パートナーシップ」を標榜し、全分野にわたる良好な関係の構築を目指してきまし た。
  ここで、日モンゴル関係に関するひとつの例をご紹介します。1995年の阪神淡路大震災の際に、モンゴルからは他国に先駆けて支援をいただきました が、これはモンゴル政府を中心としたご支援でありました。次に、2004年の中越地震に際しては、モンゴル政府による支援に加え、日本が経済協力を行なっ た機関から多くの援助をいただきました。そして、昨年3月の東日本大震災では、モンゴル政府はもちろん、本当に多くのモンゴル国民の皆様から暖かな支援の 手が差し伸べられました。このことは、両国民の関係が、年を追うごとに緊密化してきたことの明白な証左であると言えると思います。
  さて、そのような中で、唯一遅れを見せていたのが経済・通商関係です。モンゴルは現在、豊富な鉱物資源の開発による飛躍的な経済成長を遂げつつありま す。それにより、1人あたりGDPも大幅に増加し、このままのペースで推移すれば、モンゴルはODA、特に無償資金協力を早々に卒業することが予測され、 我が国とモンゴルとの関係も新たなステージに入ることとなります。
  このような認識から、我が国とモンゴルは2010年のエルベグドルジ大統領訪日を機に、それまでの「総合的パートナーシップ」から「戦略的パートナー シップ」という新たな外交目標を掲げることとしました。これは、日本とモンゴルとが真に互恵的な経済・通商関係に立脚した新たなパートナとして出発するこ とを目指すものです。その意味で、外交関係樹立40周年を迎えた本年は、新たなステージに立つ二国間関係の元年として非常に重要であると考えています。

 

   こうした考えから日本政府は今回の周年事業を大変重視しており、「戦略的パートナーシップ」構築のための重点分野である「ハイレベル対話 の促進」、「経済関係の更なる促進」、「人的交流・文化交流の活性化」を中心として、今後の二国間関係を更に発展させる事業を実施していく考えです。

 

   ハイレベル対話の促進については、1月に既に江田参議院議連会長、齋藤官房副長官、一川防衛大臣という3組の要人訪問が相次いで行なわ れ、良好なスタートを切ったところです。引き続き、40周年にふさわしいハイレベル往来の実現に向けてモンゴル外交・貿易省を始めとするモンゴル国政府と 密接に連携していきたいと思います。
  文化・スポーツ関連事業は、両国民の間の絆を深める上で非常に重要であり、当館として各種の行事を継続的に実施するとともに、民間団体が実施する事業も最大限に盛り上げていきたいと考えます。
  具体的には、当館主催行事として、3月から4月にかけて、日本の歌コンテスト、日本語スピーチコンテスト、日本大使杯囲碁・将棋大会などの文化行事を 順次実施する予定です。また、4月には、2008年にノーベル物理学賞を受賞された益川敏英・名古屋大学特別教授がモンゴルを訪問し、講演を行ない、両国 の今後の科学技術交流の起爆剤とすることを計画しています。さらに秋には「日本文化週間」と銘打ち,複数の日本文化紹介事業を実施するよう企画していま す。
  このほか、年間を通じ、民間団体により、伝統的な音楽のコンサートや日本舞踊等の舞台芸術、絵画展、スポーツイベント等が行なわれるものと承知しています。当館としては、これらの事業についても最大限支援していく考えです。
  人的交流については、今回の周年事業を機に、国民同士の相互理解・相互信頼を更に深め、二国間関係を新たなステージに引き上げるための基盤をつくりた いと思います。特に、モンゴルは人口の約70%が35歳以下という若い国であり、両国関係の将来を担う青少年の交流について、これまでの実績を踏まえ、日 本政府としても引き続き重視していく考えです。また、40周年の機会を捉え、両国関係の推進に貢献されたモンゴルの方々を日本政府として表彰させていただ く予定です。
  また2012年は、青年海外協力隊モンゴル派遣20周年、日本センター開設10周年、JICAモンゴル事務所開設15周年といったいくつもの節目が重 なる年でもあります。我が国の対モンゴル経済協力について、これらの周年にかかる諸行事とも連携しながら、これまでの協力関係の歩みを振り返る機会を企画 していく予定です。なお、モンゴルにおける草の根・人間の安全保障無償資金協力は、折しも今月で400件目を迎えることになります。これを記念する行事が 2月6日に開催されました。

 

  日・モンゴル外交関係樹立40周年へのご理解・ご協力,何卒宜しくお願い申し上げます。

 

平成24年2月
駐モンゴル日本国特命全権大使
清水 武則

原文は:在モンゴル日本大使館ホームページより:www.mn.emb-japan.go.jp